歯並びが悪くなるのは子供の時だけと思われていることがありますが、実は、歯並びというのは大人になってからでも変わることがよくあります。
歯並びが悪くなると、見た目が悪くなってしまうことがあるのに加え、歯に異常な噛み合わせの負担がかかってしまったり、虫歯や歯周病にかかりやすくなったり、顔が歪んできたり、顎の関節に負担がかかったりなど、多くの影響が現れてきます。
今回は、大人になって歯並びが悪くなってしまう原因、そしてその対処法についてご紹介します。
大人になってだんだんと歯並びが悪くなる原因
1.歯を失い、そのまま放置した
歯を何らかの原因で失って、長期間放置すると、それまで保たれていたバランスが崩れ、周囲の歯が抜けた部分に倒れたり、移動したりしてしまいます。
2.治療中の歯の放置
歯を削ったまま放置するなどしていると、歯を失った場合と同様に、できた隙間に歯が移動し、歯並びや噛み合わせが崩れてくることがあります。
3.歯周病
歯周病が進んで骨が弱くなると、歯が動揺してきますので、歯が移動して歯並びが移動し、出っ歯になってきたりすることがあります。
4.親知らずの押す力
埋まった親知らずがある場合、生えようと手前の歯を押すことにより、歯並びがずれてくることがあります。
5.歯科治療後
歯の治療で詰め物や被せ物をした場合に、元々より低い高さのものが入ったりすると、そこから噛み合わせが変わってしまうことがあります。
歯並びを悪くしないための対処法
■抜けた場所、治療途中のところを放置しない
歯を失っても、それが奥歯の場合だと、「反対側で噛める」、「目立たない」といった理由で放置してしまう人は意外にいますが、放置することで噛み合わせや歯並びが変わってしまうと、そのままでは元に戻せませんので、早めに治療をするようにしましょう。
■虫歯・歯周病予防を意識する
大人になって歯並びが変わってしまうそもそもの原因の多くは、虫歯や歯周病からきています。そのため、虫歯や歯周病にかからないようにするための「予防」に力を入れることが大事です。
■埋まった親知らずを放置しない
こちらはケースバイケースではありますが、明らかに他の歯に悪影響を及ぼしている親知らずがある場合、歯並びだけでなく、他の様々な問題を起こす原因にもなりますので、できるだけ早めに抜歯をすることをおすすめします。
大人になって歯並びや噛み合わせが変わっても、矯正治療で歯並びを整えることは可能ですが、できるなら歯並びを悪くしないようにしたいものです。そのためにも、お口のケアを普段からしっかりと行っておくことをおすすめします。